【XREAL Air 2 Ultra徹底解説】XREAL Air 2 Proとの違いやAndroid対応機種などをご紹介
XREAL Air 2 Ultraは、XREAL社が販売するAR(拡張現実)技術の最前線を走る最新のARグラスです。
このデバイスは、眼鏡型のARグラスの中で圧倒的な軽量と発色の良さの両立を実現しています。
本記事では、XREAL Air 2 Ultraの特長、XREAL Air 2やAir 2 Proおよび従来機XREAL Lightとの比較、利用シーンなどを詳細にご紹介します。
- 1. XREAL Air 2 Ultraとは
- 2. XREAL Air 2 Ultraの主な特徴
- 2.1. デザインと快適さ
- 2.2. AR技術の進化
- 2.3. 互換性と拡張性
- 3. XREAL Air 2 Proとの比較
- 3.1. 従来機のXREAL Lightとの比較
- 3.1.1. ディスプレイ性能の向上
- 3.1.2. トラッキング機能の強化
- 3.1.3. 互換性と拡張性
- 3.2. XREAL Air 2 Ultraの導入や開発に関する相談先
- 4. Ultraの体験を拡張できるXREAL Beam Pro
- 4.1. XREAL Beam Proの主な特徴
- 4.1.1. ワイヤレス接続
- 4.1.2. 内蔵バッテリー
- 4.1.3. 高い互換性
- 5. XREAL Air 2 Ultraで使用可能なアプリ
- 5.1. Nebula
- 5.2. SteamVR
- 5.3. Miracast対応アプリ
- 6. XREAL Air 2 Ultra対応のAndroid端末
- 7. XREAL Air 2 Ultraでのアプリ開発方法
- 7.1. 開発環境の準備
- 7.1.1. SDKのインストール
- 7.1.2. アプリの設計
- 7.1.3. デバッグとテスト
- 7.2. まとめ
XREAL Air 2 Ultraとは
「XREAL Air 2 Ultra」は世界初のチタン製ARグラスとして、「超軽量・超強力・超クール」をコンセプトとしたARグラスです。
2024年1月8日から予約販売が行われたXREALシリーズの最新デバイスです。
「XREAL Air 2 Pro」や「XREAL Air 2」などの従来機との一番の違いは、6DoFのAR体験ができることです。
(3DoF(3 Degrees of Freedom)は、ユーザーの頭の傾きや方向のみ(ピッチ、ヨー、ロール)をトラッキングするのに対し、6DoF(6 Degrees of Freedom)はこれに加えて、前後、上下、左右の動きも追跡できます。)
従来機ではあくまでモニターの拡張として使う3DoFの体験しか対応しておらず、6DoFの体験ができるXREALの端末は2019年に発売されたXREAL Light以来、約4年ぶりの発売と言えます。
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XREAL Air 2 Ultraの主な特徴
デザインと快適さ
XREAL Air 2 Ultraは、軽量でスタイリッシュなデザインを採用しており、長時間の使用でも快適に装着できます。
人間工学に基づいた設計により、顔への圧迫感を軽減し、長時間使用しても疲れにくいのが特徴です。
また、柔軟性のあるフレームがさまざまな顔の形にフィットし、高品質なレンズがクリアで鮮明な視界を提供します。
AR技術の進化
XREAL Air 2 Ultraは、ソニー製のマイクロOLEDディスプレイを採用し、解像度1920 x 1080ピクセル、リフレッシュレートが120Hz、最大500ニットの明るさを誇ります。
このディスプレイ技術により、現実世界にデジタルコンテンツを重ねて表示し、ゲーム、エンターテイメント、教育、ビジネスといった幅広い分野でリアルで没入感のある体験ができます。
互換性と拡張性
XREAL Air 2 Ultraは、USB-Cビデオ出力を備えたどんなデバイス(WindowsやNintendo Switch、Play Station 5など)の拡張ディスプレイとして使用することができます。
また、6DoFのAR体験を提供する場合は、Samsung Galaxy S23やS22といった特定のAndroid端末と接続する必要があります。どのような端末に対応しているかは後ほど詳細にご紹介します。
さらに、XREAL Beamや他のデバイスとの接続にも対応しており、より自由なAR体験を実現します。
XREAL Air 2 Proとの比較
XREAL Air 2 Proは、XREAL Air 2 Ultraと同じくXREALのデバイスの中でハイエンドモデルとされていますが、いくつかの違いがあります。
以下は、主な違いの比較です。
特徴 | XREAL Air 2 Ultra | XREAL Air 2 Pro |
---|---|---|
重さ | 80gほど | 75gほど |
視野角 | 52度 | 46度 |
ディスプレイ | 片眼1,920×1,080(両眼3,840×1,080), 最大500ニット(2Dモード時) | 片眼1,920×1,080(両眼3,840×1,080),最大500ニット |
トラッキング | 6自由度モーショントラッキング(6DoF) | 3自由度モーショントラッキング(3DoF) |
ヘッドトラッキング | あり(Proよりも精度が高い) | あり |
ハンドトラッキング | あり(Proよりも精度が高い) | あり |
レンズ調整機能 | 3段エレクトロクロミック調光 | 3段エレクトロクロミック調光 |
3Dセンサー | 3D環境センサー 2つ | なし |
価格 | 99,800円~ | 61,980円~ |
公式サイト | XREAL Air 2 Ultra | XREAL Air 2 pro |
どういう体験を行いたいかによって、どのデバイスを選ぶべきか、判断いただければと思います。
関連記事:ARグラス【XREAL Air 2】特徴や上位モデル、周辺機器について解説!
従来機のXREAL Lightとの比較
XREAL Lightは、XREAL社の最初の6DoFを実現したARグラスとしてリリースされ、基本的なAR機能を提供していました。
つまり、XREAL Air 2 UltraはXREAL Lightの後継機と言えます。
ディスプレイ性能の向上
XREAL Air 2 Ultraは、より高解像度のディスプレイを採用し、明るさも大幅に向上しています。
トラッキング機能の強化
XREAL Air 2 Ultraは、6自由度のモーショントラッキングを備えており、操作の精度が大きく向上しています。
またハンドトラッキングなどの精度も明らかに向上しています。
互換性と拡張性
XREAL Air 2 Ultraは、最新のスマートフォンやPCとの互換性が強化され、特に空間コンピューティング用途に最適化されています。
XREAL Air 2 Ultraの導入や開発に関する相談先
当メディア運営元・株式会社ForgersはNTTドコモやニトリをはじめ、多数の大手企業のXR開発や導入を支援しています。
エンタメ利用はもちろん、業務利用を考えたXREALのアプリ開発やHoloLens2のアプリ開発なども可能です。
HoloLens2の開発では、NTTグループのXR企業・NTTコノキュー社と共に歯科業界の人手不足を解消する遠隔医療支援サービス「Project the Hands」を開発しています。
少しでも気になる方は、無料で相談承っておりますのでぜひご相談ください。
Ultraの体験を拡張できるXREAL Beam Pro
XREAL Beam Proは、Android端末の代わりとして使うことができ、XREAL Air 2 Ultraの機能をさらに拡張し、ワイヤレス接続やポータビリティを提供するデバイスです。
AR向けに最適化されたAndroid 14ベースの「nebulaOS」を搭載しており、まるでスマホのようなARコンピューティングデバイスです。
背面には50万画素のデュアルカメラを搭載し、ARグラスに最適化された3D写真/動画を撮影することができます。
3D空間撮影用にデュアルカメラを搭載しており、空間ビデオを撮影できます。
60FPS ハイフレーム/30FPS 手振れ補正に対応しており、XREALのARグラスシリーズと組み合わせることで、高い没入感のある3Dコンテンツインタラクション体験が簡単に楽しめます。
XREAL Beam Proの主な特徴
ワイヤレス接続
Beam Proは、XREAL Air 2 Ultraをワイヤレスで接続できるため、ケーブルの煩わしさを解消し、自由度の高い使用体験を提供します。特に、移動しながらの利用や、ケーブルの長さを気にせずに使いたいシーンで有効です。
内蔵バッテリー
バッテリー駆動により、長時間の利用が可能です。
特に、外出先でのプレゼンテーションや、カフェでの作業など、電源を確保できない状況での利用に適しています。
高い互換性
Beam Proは、iOS、Android、Windows、macOSといった幅広いプラットフォームと互換性があり、多くのデバイスで利用可能です。これにより、どのデバイスでもシームレスにAR体験を享受できます。
XREAL Air 2 Ultraで使用可能なアプリ
XREAL Air 2 Ultraは、Google Storeで提供されているアプリケーションほぼ全てに対応しているようです。
また、6DoFのAR体験ができるアプリはNebula経由で体験ができます。
Nebula
XREALが提供する公式アプリで、6DoFのAR環境のランチャーとして機能します。
Nebulaを使って、仮想的な作業環境を構築したり、映画やゲームなどのコンテンツを視聴したりできます。
また、アプリ内で複数の仮想スクリーンを設定し、同時に複数の作業を行うことも可能です。
SteamVR
SteamVRと連携することで、XREAL Air 2 Ultraを使用してPCゲームをARで楽しむことができます。
特に、VRゲームをプレイする際に、ARグラスをディスプレイとして使用することで、より没入感のある体験が可能です。
Miracast対応アプリ
XREAL Air 2 UltraはMiracastにも対応しており、これを使用することで、スマートフォンやPCの画面をARグラスにワイヤレスで投影することができます。
NetflixやYouTubeなどのアプリで、映画や動画を大画面で視聴することができます。
XREAL Air 2 Ultra対応のAndroid端末
XREAL Air 2 Ultraは、特定の高性能Android端末で6DoFのAR体験ができます。
全てのAndroid端末が対応しているわけではないのでご注意ください。
主に以下の端末がサポートされているようです。
- Samsung Galaxy S23シリーズ
- Samsung Galaxy S22シリーズ(Exynosチップ搭載モデルを除く)
- Google Pixel 6シリーズおよびそれ以降のモデル
これらの端末は、XREAL Air 2 Ultraの高度なAR機能をサポートするために必要な処理能力と互換性を持っており、最高のAR体験を提供します。
対応機種に関する公式サイト:https://www.xreal.com/jp/support/air2ultra/
XREAL Air 2 Ultraでのアプリ開発方法
XREAL Air 2 Ultra向けのアプリを開発するには3つの手順が要ります。
開発環境の準備
SDKのインストール
XREALで使用するアプリでは、公式に提供しているNRSDKを使用します。
このSDKは、Unityをはじめとする一般的なゲームエンジンと統合されており、ARアプリケーションを開発するためのさまざまなツールやライブラリが含まれています。
XREALでは主にUnityをサポートしているためUnityを利用して開発を行うことを推奨します。
アプリの設計
- ユーザーインターフェース (UI) 設計
- ARグラスの特性を考慮し、手や視線で操作できる直感的なUIを設計します。UIコンポーネントは、3D空間に配置されることを前提に、視覚的にわかりやすい配置とサイズを選定します。
- 空間認識機能の実装
- XREAL Air 2 Ultraは、6自由度のモーショントラッキングをサポートしているため、物理的な環境に対応したARコンテンツを作成することが可能です。物体の配置やユーザーの動きに応じたインタラクションを設計します。
デバッグとテスト
- エミュレーションとフィードバック
- 実際のデバイスでテストする前に、UnityやUnreal Engineのエミュレーション機能を活用して、シミュレートされた環境でアプリケーションの動作を確認します。特に、空間内でのオブジェクトの配置や動作を重点的にチェックします。
- 実機テスト
- XREAL Air 2 Ultraにアプリケーションをインストールし、実際の使用環境でのパフォーマンスをテストします。特に、視覚的なクオリティや操作性、ユーザー体験の自然さを確認し、必要に応じてチューニングを行います。
まとめ
XREAL Air 2 Ultraは、最新のAR技術を搭載した次世代のARグラスであり、エンターテイメント、ビジネス、教育など、さまざまな分野で革新的な体験を提供します。
その軽量でスタイリッシュなデザイン、強力なディスプレイ、そして高度なモーショントラッキング機能は、これまでのARグラスを大きく進化させました。
また、XREAL Beam Proとの組み合わせにより、ワイヤレス接続や高い互換性を実現し、さまざまなシーンでの利用がさらに広がります。
さらに、XREAL Air 2 Ultra対応のアプリ開発やAndroid端末との互換性も充実しており、開発者にとっても非常に魅力的なデバイスです。
これからのAR体験を考える上で、XREAL Air 2 Ultraは間違いなく先端を行く製品であり、幅広いユーザーに対して新しい可能性を提供します。
今後、ARの世界でどのような革新が起こるのか、このデバイスとともに期待が高まります。
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