大人気ゲームエンジン【Unity】特徴・ダウンロード方法・各ライセンスの違いを解説!
Unityはゲーム開発の世界で最も人気のあるエンジンの一つですが、初心者がどこから始めれば良いか迷うこともあります。
この記事では、Unityの基本的な特徴からダウンロード方法、さまざまなライセンスの違いまで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
ゲーム開発をこれから始めたい方や、Unityに興味があるけれども何から手を付けていいかわからない方はぜひご覧ください!
- 1. Unityの概要
- 2. Unityの特徴
- 2.1. 1.無料で利用可能
- 2.2. 2.初心者や子供でも扱えるインターフェイス
- 2.3. 3.マルチプラットフォームに対応している
- 2.4. 4.公式ドキュメント・サポートが充実している
- 2.5. 5.プログラミング言語「C#」のスキルアップにもなる
- 2.6. 6.プログラミングなしでも開発可能
- 3. Unityでできること
- 3.1. 1.2D・3Dゲーム開発
- 3.2. 2.XRコンテンツ開発
- 3.3. 3.建物の3Dモデル制作
- 3.4. 4.医療手術のトレーニングアプリの開発
- 3.5. 5.自動車の製品設計やバーチャルショールーム
- 4. Unity Hub
- 4.1. 1.複数のUnityバージョンを管理できる
- 4.2. 2.プロジェクトの一元管理ができる
- 4.3. 3.エディターをバージョン別にインストールできる
- 4.4. 4.チュートリアルとサンプルプロジェクトを利用できる
- 5. Unity Asset Store
- 5.1. 1.豊富な種類のアセットを利用できる
- 5.2. 2.開発時間とコストを節約できる
- 5.3. 3.世界中のクリエイターとコミュニティ形成ができる
- 6. Unityroom
- 6.1. 1.無料で利用可能
- 6.2. 2.定期イベントでアイデアを試したり、他のクリエイターと交流できる
- 6.3. 3.フィードバックの収集に役立つ
- 7. 推奨スペック
- 8. ダウンロード方法
- 9. ライセンス・価格
- 9.1. 1.学生および趣味の個人開発者
- 9.2. 2.個人およびチーム(プロ向け)
- 9.3. 3.法人・産業向け
- 10. まとめ
Unityの概要
Unityは、2005年にUnity Technologiesによってリリースされたゲーム開発プラットフォームです。
このツールは、2Dおよび3Dゲームの開発をサポートするだけでなく、インタラクティブなコンテンツの制作にも適用されます。
初心者からプロフェッショナルまで、あらゆるレベルの開発者が利用しており、その直感的なインターフェイスと強力な機能性が、世界中で高い評価を受けています。
Unity Technologiesは、開発者コミュニティのサポートと技術の進化に注力し続けており、Unityはゲーム開発のデファクトスタンダードとして広く認知されています。
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Unityの特徴
ここでは、Unityの主な6つの特徴を解説します。
1.無料で利用可能
Unityは、個人開発者や小規模スタジオ向けに「Unity Personal」版を無料で提供しています。
このライセンスは、年間売上や資金調達が10万ドル未満の開発者に適用され、商用プロジェクトにも使用できる点が大きな魅力です。
無料版でもUnityの強力な開発ツールへのアクセスが可能で、3Dモデリング、アニメーション、シミュレーションなどの基本機能をフルに活用できます。
Unity Personalは、ゲーム開発の入門者がコストを気にせずに学習やプロトタイピングを始めることができる点で、非常に価値が高いです。
2.初心者や子供でも扱えるインターフェイス
Unityは、その直感的なユーザーインターフェースと使いやすいエディタで知られており、初心者や子供でも比較的簡単に取り扱うことができます。
Unityが提供するチュートリアルやオンラインコース、「Unity Learn」プラットフォームでは、基本的な操作方法からゲーム開発の高度なテクニックまで、幅広い知識を学ぶことが可能です。
さらに、Unityのコミュニティは世界中に広がっており、フォーラムやSNSを通じて疑問を解消したり、アドバイスを受けたりすることができるため、学習過程を支援する環境が整っています。
3.マルチプラットフォームに対応している
Unityは幅広いマルチプラットフォームに対応しています。Unityを使用することで、開発者は単一のソースコードベースから、iOS、Android、Windows、Mac、Linux、WebGL、およびゲームコンソールなど、20以上の異なるプラットフォーム向けにゲームやアプリケーションをビルドし、配布することができます。
この柔軟性により、開発者はより広いオーディエンスにコンテンツを楽しんでもらうことができます。
Unityは、プラットフォーム固有の機能や最適化を利用するためのツールとライブラリも提供しており、開発者が各プラットフォームの特性を最大限に活用できるよう支援しています。
4.公式ドキュメント・サポートが充実している
Unityは、初心者から上級者まで全てのユーザーに対して、充実した公式ドキュメントとサポートを提供しています。
公式ドキュメントには、Unityの基本操作から高度な機能の使い方まで、幅広いトピックが網羅されており、問題が発生した際には詳細なガイドを参照することができます。
また、Unityの公式フォーラムやQ&Aサイト「Unity Answers」では、Unityのエキスパートや他のユーザーからのフィードバックやサポートを受けることが可能です。
これらのリソースを活用することで、開発者はUnityの知識を深め、技術的な障壁を乗り越えることができます。
5.プログラミング言語「C#」のスキルアップにもなる
Unity開発では、プログラミング言語として「C#」が主に使用されます。
C#は、その強力な機能性と読みやすい構文により、ゲーム開発だけでなく幅広いアプリケーション開発にも適している言語です。
Unityを使った開発を通じて、開発者はC#の基本から応用まで、幅広いプログラミングスキルを習得することが可能です。
このスキルは、Unity外でのソフトウェア開発や、将来的なキャリア構築においても非常に価値があります。
6.プログラミングなしでも開発可能
Unityでは、ビジュアルスクリプティングツール「Bolt」を使用して、コーディングなしでゲームを開発することができます。
Boltは、プログラムのロジックをビジュアルノードとして表現し、これらのノードをつなげることでゲームの挙動を定義できるツールです。
このツールにより、プログラミングの知識がない初心者でも、複雑なゲームロジックの構築が可能になります。
ビジュアルスクリプティングによって、学習の障壁を下げ、より多くの人々がゲーム開発に参加できるようになります。
Unityでできること
ここからは、Unityの使用用途を解説していきます。
1.2D・3Dゲーム開発
Unityのもう一つの大きな特徴は、2Dおよび3Dの両方のゲーム開発に対応していることです。
2Dゲーム開発には「Sprite Editor」や「Tilemap」などのツールが用意されており、キャラクターや背景などのアセット作成からレベルデザインまで、直感的に操作することができます。
3Dゲーム開発では、「Physics Engine」、「Shader Graph」などの先進的なツールを使用して、リアルタイムレンダリングや物理演算を駆使した高品質なゲームを作り出すことが可能です。
Unityはこれらの多様な機能を一つのプラットフォーム内で提供することで、開発者がジャンルや表現形式に制限されることなく、創造力を最大限に発揮できる環境を提供しています。
2.XRコンテンツ開発
Unityは、拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、および複合現実(MR)といったXR(Extended Reality)コンテンツの開発を幅広くサポートしています。
Unityが提供するXRフレームワークは、AR Foundationを含む複数のAPIとツールセットにわたり、デベロッパーが一貫したインターフェースを通じて、iOSとAndroidの両プラットフォームでAR体験を構築できるように設計されています。
また、UnityはMeta Quest、HTC Viveなど、主要なVRヘッドセットとの互換性を持ち、VR開発者がリッチで没入感のある体験を作り出せるよう支援しています。
このようにUnityを用いることで、教育、トレーニング、エンターテインメント、リテールなど、様々な業界で革新的なXRアプリケーションの開発が可能になります。
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3.建物の3Dモデル制作
Unityは建築業界においても重要な役割を担っています。
リアルタイムの3Dビジュアライゼーションとシミュレーションを利用することで、建築家やデザイナーは建物のデザインを視覚的に展示し、評価することができます。
これにより、プロジェクトの初期段階での意思決定を支援し、設計プロセスを効率化します。
さらに、VRを使用することで、クライアントやステークホルダーが未完成のプロジェクトを仮想的に体験し、より具体的なフィードバックを提供することが可能になります。
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4.医療手術のトレーニングアプリの開発
医療業界においてUnityは、トレーニング、シミュレーション、患者教育のツールとして利用されています。
例えば、外科手術の手順を学ぶための仮想現実トレーニングアプリケーションや、特定の疾患に関する患者の理解を深めるためのインタラクティブな教育ツールなどがあります。
これらのアプリケーションを通じて、医療従事者は技術の向上を図り、患者は自身の状態や治療プロセスについてより良く理解することができます。
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5.自動車の製品設計やバーチャルショールーム
自動車業界では、Unityが製品設計、プロトタイピング、ディーラートレーニング、顧客エンゲージメントのためのプラットフォームとして活用されています。
例えば、Unityを使用して作成されたバーチャルショールームでは、顧客がさまざまな車種やカスタマイズオプションを仮想的に体験できます。
また、エンジニアはUnityを利用して車両の性能や安全性をシミュレートし、設計の最適化を図ることが可能です。
このように、Unityは自動車業界においても、イノベーションの促進と効率化を支援しています。
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Unity Hub
Unity Hubは、Unity開発環境の管理を容易にするためのアプリケーションです。主な特徴は以下の4つです。
1.複数のUnityバージョンを管理できる
Unity Hubを使用すると、異なるバージョンのUnityエディターを同時にインストールし、管理することができます。
これにより、プロジェクトごとに最適なバージョンを選択し、切り替えることが容易になります。
特に、複数のプロジェクトを同時に進めている開発者にとって便利な機能です。
2.プロジェクトの一元管理ができる
Unity Hubでは、すべてのUnityプロジェクトを一箇所で管理できます。
新規プロジェクトの作成、既存プロジェクトの開始、最近使用したプロジェクトへのアクセスが簡単に行えます。これは、プロジェクト管理の効率化に寄与します。
3.エディターをバージョン別にインストールできる
ユーザーはUnity Hubを通じて、必要なUnityエディターのバージョンを選択し、簡単にインストールできます。
異なるバージョンのエディターをプロジェクトごとに割り当てることが可能で、互換性の問題を避けることができます。
Unity Hubのダウンロードはこちら
4.チュートリアルとサンプルプロジェクトを利用できる
Unity Hubは、Unity Learnのチュートリアルやサンプルプロジェクトへのアクセスも提供します。
これにより、新しいスキルを学びたい初心者や、特定の機能をすぐに試したい経験豊富な開発者も、必要なリソースを迅速に見つけることができます。
Unity Asset Store
Unity Asset Storeは、Unity開発プロジェクト用のアセットを購入または販売できるオンラインマーケットプレイスです。その主な特徴は以下の通りです。
1.豊富な種類のアセットを利用できる
Unity Asset Storeには、3Dモデル、アニメーション、音楽、サウンドエフェクト、コードスニペット、UI要素など、ゲームやアプリケーション開発に必要なあらゆる種類のアセットが用意されています。
これにより、開発者は自身のプロジェクトに合ったアセットを簡単に見つけることができます。
2.開発時間とコストを節約できる
アセットストアを利用することで、開発プロセスを大幅に加速させることが可能です。
ゼロから3Dモデルのようなアセットを作成する代わりに、必要なアセットを即座に購入し、プロジェクトに組み込むことができます。
これにより、開発時間とコストの節約につながります。
3Dモデリングについて知りたい方はこちら↓
3.世界中のクリエイターとコミュニティ形成ができる
Unity Asset Storeは、世界中のクリエイターが作成したアセットを提供しており、購入者と販売者の間で活発なコミュニティを形成しています。
このコミュニティを通じて、フィードバックや改善提案が行われ、アセットの質の向上に寄与しています。
Unityroom
Unityroomは、Unityで作成されたゲームやアプリケーションを公開、共有できるプラットフォームです。
日本発のウェブサービスで、特に日本のインディーゲーム開発者に人気があります。その主な特徴は以下の通りです。
1.無料で利用可能
Unityroomは完全に無料で利用できるサービスです。
開発者は追加の費用を心配することなく、自身の作品を公開し、広いオーディエンスにアプローチすることができます。
2.定期イベントでアイデアを試したり、他のクリエイターと交流できる
このプラットフォームは、ゲームジャムなどのコミュニティ主導のイベントを定期的に開催しています。
これにより、開発者は新たなアイデアを試し、他のクリエイターと交流する機会を得ることができます。
3.フィードバックの収集に役立つ
公開されたゲームやアプリケーションは、ユーザーからの直接的なフィードバックを受け取ることが可能です。
このフィードバックは、作品の改善や新しいアイデアの発見に役立ちます。
推奨スペック
Unity(エディター)を実行するための推奨スペックは以下の通りです。
最低要件 | Windows | macOS | Linux |
---|---|---|---|
OS バージョン | Windows 7 (SP1+)、Windows 10、Windows 11、64 ビット版のみ。 | High Sierra 10.13 以上 (Intel エディター) Big Sur 11.0 (Apple シリコンエディター) | Ubuntu 20.04、Ubuntu 18.04、CentOS 7 |
CPU | SSE2 命令セットをサポートする X64 アーキテクチャ | SSE2 命令セットをサポートする X64 アーキテクチャ (Intel 製プロセッサー) Apple M1 以上(Apple 製シリコンベースプロセッサ) | SSE2 命令セットをサポートする X64 アーキテクチャ |
グラフィックス API | DX10、DX11、DX12 対応のGPU | Metal 対応の Intel と AMD GPU | OpenGL 3.2 以降か Vulkan 対応の NVIDIA と AMD GPU |
追加要件 | ハードウェアベンダーが公式にサポートしているドライバー | Apple の公式サポートドライバー (Intel プロセッサー) Apple シリコンデバイスで、Apple シリコンまたは Intel 使用の Unity エディターを動作させるには、Rosetta 2 が必要です。 | X11 ウィンドウシステム、 NVIDIA 公式プロプライエタリなグラフィックスドライバー、 AMD Mesa グラフィックスドライバー上で動作する Gnome デスクトップ環境。 サポートされている配布で提供されているその他の設定とユーザー環境 (カーネル、コンポジターなど)。 |
すべてのオペレーティングシステムにおいて、Unity エディターはワークステーションやラップトップのフォームファクターでサポートされ、エミュレーション、コンテナ、互換性レイヤーなしで実行されます。 |
詳細はこちらを参照してください。
ダウンロード方法
Unityは公式サイトからダウンロードできます。
最初にUnity Hubをダウンロードした後、任意のバージョンのUnityを選択するという流れです。
ライセンス・価格
Unityのライセンスは主に3つに分かれています。
1.学生および趣味の個人開発者
以下の利用資格を満たす人は無料でUnityを利用することが可能です。
他の2つのライセンスに比べて、一部の機能・サービスが制限されています。
学生の利用資格:基準を満たした教育期間に在学中で、個人情報の収集と取り扱いに同意できる 16 歳以上の学生。
個人の利用資格:過去 12 か月の収益が 10 万米ドル以下。
2.個人およびチーム(プロ向け)
こちらのライセンスはプロ向けのものとなっており、学生および個人ライセンスよりも機能やサービスが充実しています。30日間の無料トライアルができます。
Unity Proの利用料金:267,960円/年
3.法人・産業向け
こちらは最も機能やサービスが充実しているライセンスです。
Unity Enterpriseの利用料金:カスタム価格
Unity Industryの利用料金:653,400円/年
プランの比較について詳細に知りたい方はこちらを参照してください。
まとめ
今回は、ゲーム開発の世界で最も人気のあるエンジンのUnityについて解説しました。
この記事が、ゲーム開発に興味のある方の参考になれば幸いです。
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